紅茶生産者/製茶工場からの手紙


2019年8月26日

 

『ケニア山の紅茶』をご愛飲の日本のみなさまへ

 

農薬不使用の『ケニア山の紅茶』について

 

概要

位置: ギドンゴ製茶工場は、KTDA(ケニア紅茶開発社)のIV地域に属する、ケニア山の北東斜面のふもと、標高1950m、赤道直下の製茶工場です。首都ナイロビからは約240km、メルーの町からは約9km離れています。

 

紅茶生産者と茶畑: 製茶工場周辺の茶葉収穫地域には、5,141農家が登録しており、茶畑の総面積は2,649.3エーカー。一農家が所有する茶畑の平均的なサイズは、0.51エーカー(KTDAの平均は0.5エーカーでほぼ一緒)です。継続的な改善により、より高い生産性が期待できる土地です。

 

生産性: 2018年から2019年の決算期の1年間(ケニアは6月が決算)、3,986,800.5kgの紅茶を製茶しました。1ヘクタール当たりの茶畑から3,705kgの紅茶を製茶した計算になります。ケニアの国全体の平均2,660kgより多く、国内の小規模紅茶農家の平均2,287kgより上回っています(※)。生産性を上げるため、生産者農家が直面する社会的・経済的問題に、常に取り組みがなされています。私たちが抱えている主な問題は、高い燃料費、高い人件費、茶畑に投入する費用により、製茶コストが高くついているということです。

 

2018年7月~2019年6月の紅茶の売上:

 

       KTDA  ギドンゴ

オークション 71.3% 76.63%

プライベート 23.1% 22.18%

製茶工場 5.60% 1.19%

 

製茶工場の製茶容量: 茶葉5,500,000kgを製茶できる容量で、1975年に操業を開始しました。1986年~1987年に製茶工場の拡張がなされ、追加で4,500,000kgの茶葉を製茶できる工場容量になり、1996年~1997年は2回目の拡張により、更に5,000,000kgの茶葉を製茶できるようになりました。現在は15,000,000kgの茶葉を製茶できる容量に至りました。今年度中に、3つの製茶ラインへの拡張計画が進行中です。

 

生産品質管理

品質を高めるため、また環境を守るため、私たちは品質管理システム、食品安全管理システム、SAN(農薬不使用を含む、持続可能な農業ネットワーク)をつくり、実行しています。

 

ISO 9001:2008認証 (2009年)

ISO 22000認証 (2011年1月)

レインフォレスト・アライアンス(SAN)認証 (2011年4月)

 

私たちが日本のお客様へ直接輸出するようになったのは、1990年前半です。日本ケニア交友会(丸川正人氏)と生産者農家/製茶工場とのすばらしい関係は、もう28年以上も続いております。

 

私たちが作った紅茶は、安全で農薬を使っていないということを、自信をもって保証いたします。また、KBS(ケニア基準局)でも検査をし、分析結果はいつも問題がないということを保証いたします。

 

最後になりましたが、私たちの紅茶を飲んでくださっているみなさまに、大きな感謝の気持ちを届けたいと思います。いつかみなさまが私たちの紅茶畑に足を運んで、生産者と交流をもたれることを望んでおります。

 

Paul Murithi Ringera (署名) ギドンゴ製茶工場 会長

Evans Muchiri (署名) ギドンゴ製茶工場 工場長

 

(※)1kgの紅茶を製茶するためには、約4kgの生の茶葉が必要です。ですから、1ヘクタール当たりの茶畑から、平均約10トン/年の生の茶葉を収穫できる計算になります。優良農家ですと更に多く、約20トン/年を1ヘクタールの茶畑から収穫しています。常識的に考えて、とんでもなく多い数値ですが、これはアフリカの十分な太陽と豊かな土地、ケニア山からの水や適量の雨のおかげと言えます。