8月19日~20日 小農家訪問

工場の茶畑担当オマレ氏とピュリティー女史に案内してもらい、2日間かけて6名の紅茶生産者とバイイング・センター(茶葉集荷所)4か所を訪問しました。このページでは農家訪問の様子をご報告いたします。

 

舗装されていない車道のわきから小道に入るとお百姓さんの自宅があり、野菜畑や家畜小屋があります。家畜が飼えるというのは、ちょっと余裕のあるお百姓さんです。敷地内には茶畑が広がっていています。平均の茶畑の広さは20アール=2000㎡で、2000本弱の茶樹を持っています。訪問先のお百姓さんが、「僕の茶畑はココからあそこまで。あちら側は別な人の畑だよ」と、私たちが一見しただけでは区別がつきませんが、自慢の茶畑を案内してくれました。

 

当会がこれまで「農薬を使わず育てた茶葉」とお伝えしてきましたとおり、農家のみなさんが農薬不使用の重要性をきちんと理解した上で、畑を管理しています。その様子を直接見ることができて、大変勉強になりました。

 

8月のケニアは気温が低いので(夏の軽井沢のようです)、この時期に茶畑の一部をせん定します。葉っぱが切り落とされた茶樹は、枯れているように見えますが、10月には緑豊かな茶畑に戻ります。

 

畑で摘んだ茶葉は、近隣の「バイイングセンター(Buying Centre)」と呼ばれる茶葉の集荷所に持ち込まれ、電子計量されます。そのデータはガジェットに転送され(ケニアではけっこうIT技術が発達しています)、摘んだ分の茶葉が農家の収入となります。多国籍企業の所有する大規模プランテーションとは違い、小さいながらも自分の茶畑があれば、安定した収入が得られるのです。最近は他の換金作物(コーヒーなど)をやめて紅茶畑に替える人が多いそうです。それだけ紅茶は、ケニアの農村地帯・地方の小農家の自立に貢献していると言えます。実際、現地に行って見ることができ「ケニアの紅茶に関われることができて、よかったな~」なんて、感動してしまいました。

 

訪問させてもらった農家の皆さんはとても親切で、家族一人ひとりを紹介してくれて、「今度は我が家に泊りに来てね!」と大歓迎してくれました。8月は学校がお休みなので、近所の子供たちも「ガイジンがきた!」と、わざわざ会いに来てくれました。こんどはぜひファーム・ステイして、農業体験させてもらいたいです。

 

紅茶に関してもっと詳しく知りたい方は

 ケニアからの手紙Q&Aのコーナーをご覧ください。