8月18日(日) 奨学生を集めてセミナー・交流会

9時過ぎに車でナイロビを出発して5時間後、250キロ離れたメルー県ギドンゴ製茶工場に到着しました。ナイロビ本部からは丸川正人代表、マネージャーのムンガイ氏、ドライバーのワンジョヒ氏、日本から東京事務所のひさこ&あきこ、そしてあきこの2人の息子(小5と中2)が「チーム・マルカワ」として訪問です。

工場内には仮設テントが設置されて、その中では当会が2011年から援助している奨学生たちと、工場関係者、学校関係者の皆さんが、私たちの到着を待っていました。

この仮設テントは、結婚式などで使われる大型のテントです。

セミナーの前に、まずはお昼ごはん!

ギドンゴ製茶工場の職員さんたちが地鶏を使ってごちそうを作ってくれました。平日は緑色の制服姿の女性たち、今日はおしゃれにおめかししています。「Mrembo(かわいらしい女性)」と褒めると、とってもうれしそうです。

さてメニューは、地鶏シチューにライス、チャパティ、そしてケニア産のフルーツ!

ケニアは乾いたサバンナというイメージですが、肥沃なこの地方はバナナ、アボカド、パパイヤ、8月の旬・グァバ、ビワなどのフルーツも豊富です。

食後に隣のテントへ移動して、セミナー開始。

2011年から3年目を迎える奨学金プログラムでは、1年生~3年生の18名の高校生を援助しています(ケニアの高校は4年制)。

【詳しくは、HPの支援活動「②奨学金プログラム」参照をごらんください。】

 

このプログラムは今年で3年目ですが、奨学生たちが一同に集まるのは今回が初めて。病気で欠席した1名を除く、17名が参加しました。農家代表ムレイディ氏、ギドンゴ製茶工場長ムワンギ氏ほか、工場関係者、翌日に訪問する近隣のムザンゲネ小学校の校長先生など多数参加しました。

 

ムレイディ氏は丸川代表と長年の友人であり、約5,500戸の小規模農家の代表です。

「これからもギドンゴでは農薬を使わずに質の良い茶葉を作り続けて日本に提供します。だから奨学生のみんなは自信を持って『自分はギドンゴ出身、日本の皆さんのおかげで学校に行きました』と言える、立派な人間になろう」と、話してくれました。

 

そのあと、丸川代表が奨学生に向けて教育の大切さについて話しました。

(抜粋)

「君たちは奨学生選考で多数の候補者の中から選ばれました。

 貧しくても才能がある君達には、将来、成功して他の人々を守れる人間に

 なってほしいと思います。

 成功するためには、まずしっかり勉強し、大学に入りましょう。

 そして良い仕事に就いてください。20年後に自分の子供に

 『お金がないから学校へ行かせられない』と言うことがないように

 してほしいのです。

 以前、私の妻の故郷ニャフルルでも奨学生を援助したことがあります。

 その生徒はいま30歳代で、みんな立派な社会人として働いています。

 お金がなくても大学生向けローンを借りたり、夜学に通う方法もあります。

 昔は、このようなセミナーを何度か行い、交流を深めていました。

 この機会を最大限に生かし、お互いに仲良くなってください。

 『頭のいい人はだまっていない』という言葉があります。

 次回のセミナーではもっといろいろと質問してください!

 今がスタート地点、いえ、いつでもスタート地点です」

 

奨学生のみんなは一生懸命にメモを取りながら、話を聞いていました。

セミナーの後は食事をしたテントに移動し、ギドンゴ製茶工場のできたて紅茶を飲みながら、学生同士の交流を深めました。同じ境遇の学生同士が仲良くなって助け合うのも、このプログラムの目的の一つです。

 

家庭の事情で進学をあきらめていたこどもたちが、この奨学金のプログラムで進学してどのように成長していくか、交友会でしっかりと見守っていき、みなさまに報告していきたいと思います。

 

紅茶や支援に関してもっと詳しく知りたい方は

 ケニアからの手紙Q&Aのコーナーをご覧ください。