ケニアの流行について

ギコンバマーケットの入口。中古の靴や洋服が山積みになっています。
ギコンバマーケットの入口。中古の靴や洋服が山積みになっています。

ひさこです。2月12日から3月10日までケニアに行ってきました。ところで今回、ケニア訪問が初めての方に「ケニアでいま、何がはやっているかを、ケニアの人に聞いてみたい」と言われ「ケニア人はそういった質問にどう答えてよいかわからず、困ると思いますよ」とお答えしました。

 

日本では、常に流行があるため、「はやっているものがない」ということは、想像できないかもしれません。逆にケニアでは、ひとつにしぼられたものを、みんなで追うようなことはしません。

 

ファッションをみてみましょう。

ケニアでは、日本を含め世界各国からの古着が多く輸入されているので、普段着であれば、古着マーケットで売られているさまざまなスタイルや色の中から、自分が着たいもの、好きなもの、似合うものを選んで買います。こちらの人は雑誌やネットを見て、スタイルや髪型を参考にすることはあっても、日本のように「この色のこの服がはやっていますので、こうやって着てください」と、ご提案されたままをすっぽり着るということを、しないでしょう。

そういえば丸川さんも日本に帰っていたとき、「若い女の子たちが全部おなじに見える」と言っていました。洋服、ヘアースタイル、化粧…お手本があり、みんながちゃんとそれに従っているようです。「はやりに乗らないやつはダサい」という雰囲気を、知らずのうちにみんなで作り上げているようにも見えます。「今年はコレがはやっています」と、言われたことを迷わずに追うことを、どんどん刷り込まれて行くのでしょう。そう思うと、はやりだらけの日本が、ちょっと窮屈だなと思えてきませんか?

 

「流行」について考えながら、ナイロビの町行く人たちの洋服を見てみると、やっぱり何かひとつが目立って流行っている様子が感じられません。メリハリのあるボディに、肌の色に合う原色を身にまとい、自分流のファッションを自由に楽しんでいるようです。

 

ケニアの居心地のよさの理由のひとつは、この自由でおおらかな雰囲気なのだと、「流行」をとおして改めて感じました。